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2019.06.11

ウイングトラベル

旅行業の倒産、底打ちの兆し見える

TSR、5月の倒産件数は2件、9ヶ月ぶり減少

 東京商工リサーチ(TSR)がまとめた5月の旅行業の倒産件数は2件(前年同月比3件減)、負債総額は86.5%減の4000万円だった。倒産件数は9ヶ月ぶりに減少に転じた。負債総額も6ヶ月ぶりに減少した。
 19年1〜5月累計の倒産件数は13件(前年同期比3件増)で推移している。中小零細規模の業者が行き詰まる事態を中心に、旅行業の倒産は底打ちの兆しを見せている。
 倒産事例では、(有)トラベルポスト(名古屋市中川区)は、中小企業や一般顧客向けを中心とした第3種旅行業で、ピーク時の2007年9月期には約2億9000万円の売上を計上、利益面も黒字基調だったが、近年は法人からの受注が鈍化、2017年9月期の売上高は約4800万円に下落、赤字となり、先行きの見通しが立たず4月18日に名古屋地裁から破産開始決定を受けた。負債総額は約3000万円。
 

 

 宿泊業の5月の倒産件数は4件、3ヶ月連続減

 また、宿泊業の5月の倒産件数は4件(前年同月比1件減)、負債総額は32.0%減の9億4000万円だった。倒産件数は3ヶ月連続で減少し、5月としては過去20年間で2番目に少なかった。負債総額も2ヶ月連続で減少し、負債5億円以上の倒産は発生しなかった。