WING
水を推進材とした超小型衛星用エンジンを開発
19年度中に世界初実証、大型衛星などへの応用も
東京大学大学院新領域創成科学研究科の小泉宏之准教授らの研究チームが、水を推進材とした超小型衛星用のエンジンを開発することに成功した。2019年度中にも「こうのとり」8号機で国際宇宙ステーション(ISS)へと打ち上げ、日本実験棟「きぼう」から放出する計画だ。これが実現すれば、ISSから放出された水推進エンジン搭載型の超小型衛星となる見通しだ。
水は月で発見報告がなされているように、宇宙資源として世界中から熱視線を浴びている。この水資源を利用した宇宙機開発や基地建設などが計画されているところ。こうしたなか今回、この水を活用したエンジンの開発に成功した東京大学大学院などの開発チームは、「宇宙空間における輸送インフラの根幹技術となることが期待される」としており、その期待値は高い。
なぜ、水推進のエンジン開発?
ISSから放出する超小型衛星が抱える特有事情
※写真=水を推進剤とする超小型衛星用エンジンが開発。年度内にISSに打ち上げ(提供:東京大学大学院)