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エアバス、パリショー受注重ねるも市場縮小傾向否めず
A321XLRは計226機と滑り出し良好、誤算はIAGの200機の737MAX
【仏パリ発=伊藤学】エアバスのギヨム・フォーリ最高経営責任者(CEO)とクリスチャン・シェーラーCCOが6月20日(現地時間)、開催中のパリエアショーにおいて記者会見に臨んだ。ライバルであるボーイングが737MAX問題で苦境に喘ぐなか、エアバスはゆったりと営業活動に従事―――。そう上手くはどうも行かないようだ。
エアバスがパリエアショー期間中に獲得した確定受注数は149機。加えて214機のコミットメントを獲得して、合計で363機分の受注を獲得することに成功した。確定受注を獲得するに至らなかったボーイングに比して、堅調に受注を積み重ねたとの見方もできるが、大手航空機メーカーによる受注競演が繰り広げられることが通例のパリエアショーの受注数としては、寂しい数字とも受け取ることができる。
エアバスにとって今回のショーの最大の成果はA321XLRのローンチだ。A321LRの航続距離を4700海里(8700キロメートル)に延長し、単通路機最長の航続距離を誇る機体となるのが、このA321XLRだ。
A321XLRはローンチ直後から受注を重ね、エアショー期間中に計226機の受注を獲得することに成功。確定48機、コミットメント79機、そしてA321の既存契約からA321XLRへの切り替え発注が99機にのぼった。
加えて、A330neoもセブ・パシフィック航空とヴァージン・アトランティック航空から合わせて24機の受注およびコミットメントを獲得。MOM市場におけるエアバスの「武器」である、この2機種は堅調に受注を伸ばして、ボーイングに先行することに成功している様相だ。
※写真=パリエアショーの総括会見に臨むエアバスのギヨム・フォーリCEOとクリスチャン・シェーラーCCO