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トルコ空軍が2030年代に導入狙う第5世代機とは?
ターキッシュエアロ、パリショーでモックアップ展示
今年のパリエアショーにおける地上展示において、注目を集めた機体の一つが、トルコ空軍が計画している将来戦闘機(TF-X)だ。ターキッシュエアロスペース・インダストリーズがモックアップを展示し、世界各地から集まった航空宇宙産業関係者たちの注目の的となった。トルコ空軍では現有のF-16戦闘機の後継機として、2030年代に新たな戦闘機を導入することを計画。その主契約者がターキッシュエアロスペース・エンダストリーズとなっており、いわゆる第5世代のステルス戦闘機を導入することを目指す。同社がTF-Xのモックアップを披露したのは、今回のパリエアショーが初めてのことだ。
TF-Xは推力2万ポンドのエンジンを2基搭載し、最大速力をマッハ数2、高度5万5000フィート(約1万6760メートル)で運用し、戦闘行動半径600海里(約1111キロメートル)、最大離陸重量(MTOW)は6万ポンドなどとする計画だ。全長19メートル、全幅12メートルで、翼面積は60平方メートル以下とすることを想定している。
2070年代まで運用のマルチロール戦闘機に
BAEシステムズも参画、同盟・友好国へ輸出も視野
ターキッシュエアロスペース・インダストリーズは、去る2016年8月5日にトルコ国防省との間で、TF-Xの設計および開発の主契約者に選定。現契約では主要なサプライヤーの契約を含めて4年間をカバーしており、同期間中に予備設計段階まで終える予定。機体設計と開発、レーダー、電子戦などの技術開発のほか、試験用の各種インフラを確立することなどを目指す。
勇躍するトルコ航空機産業率いるTAI
※写真=パリエアショーで展示したTF-Xのモックアップ
※写真=2030年代にトルコ空軍が導入するTF-Xはマルチロールファイターとして活躍する予定だ(提供:ターキッシュエアロスペース・インダストリーズ)