ウイングトラベル
NAA田村新社長、空港使用料の割引拡大検討
成田から羽田に歯止め、分厚い路線網を構築
成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長は、6月25日の株主総会後に就任会見し、羽田空港が2020年の3.9万回増枠を機に、米国路線の一部が成田から羽田へシフトすることについて、「2つの空港を並べたときに、同じ価格では羽田が選ばれる。今の価格、サービスで良いのか。常に市場価値を見比べなければいけない」と述べて、空港使用料のさらなる割引などを検討することを明らかにした。
羽田との関係については、互いに首都圏の航空需要を補完する関係性と、路線や旅客を獲得するべく競争する両面の関係性があると指摘。補完する関係性では、地域間のグローバル競争に勝ち残るため、成田・羽田の両空港で首都圏の航空需要を獲得していく必要があると強調する一方、競争する関係性では、「分厚い路線ネットワークをつくる」として、ネットワーク構築に力を入れる方針を示した。
成田−セカンダリー空港間とLCC路線拡大
中東空港例に成田価値向上で乗継需要創出
これまでの成田国際線は、アジアを中心に比較的首都同士を結ぶ路線が多かったが、最近は東南アジアを中心に首都以外の都市で航空需要が高まる都市の空港、いわゆるセカンダリー空港への路線を増やしている。
また、LCCなどが成田で国内線を充実させている。こうした幅広く、細かいネットワークをつくることで、北米とアジアの中心に位置する成田として「国際−国内、国内−国際、国際−国際などの乗継需要を創出できる」と説明した。
LCC利用者のターミナル環境改善を模索
観光立国へ最優先課題は3本目の滑走路整備
10月から夜間制限緩和「非常に意義深い」
※写真=就任会見する成田国際空港会社(NAA)田村明比古社長