記事検索はこちらで→
2019.07.05

WING

日本人は機内コミュニケーションが苦手?

知らない人との関わりに消極的、エクスペディア調査
 
 エクスペディア・ジャパンがまとめたフライト内コミュニケーションに関する意識調査結果によれば、「機内で隣の知らない人に話しかける」人の割合が、日本人ではわずか15%に留まり、世界最低となった。この調査は世界23カ国の男女1万8237名を対象に行われたもの。
 この調査では調査対象となった23カ国中もっとも機内コミュニケーションに消極的であるのが日本人であるということが浮き彫りになったが、一方で「知らない人に話しかける」割合が最も高い国はインド(60%)だった。次いでメキシコ(59%)、ブラジル(51%)、タイ(47%)、スペイン(46%)などが続いた。
 また、「頭上の棚に荷物を入れることを手伝う」、「機内で他人に旅行のおすすめを教えてあげる」、「セキュリティチェックの順番を譲る」などの行為をしたことがあるかという質問に対しても、日本人はいずれも世界で一番低い結果に。「どの行為もしたことがない」と回答した人は61%にものぼり、日本人は知らない人とコミュニケーションを取ることに消極的であることが明らかになったという。ちなみに、「こうした行為を他人から受けたことがあるか」という問いについても「受けたことがない」と解答した日本人は66%と、世界最多となるなっている。

 

コミュニケーション苦手意識は座席志向にも

 

 こうした日本人が他者との機内コミュニケーションを避けたがる傾向は、日本人が選ぶ座席の志向にも影響しているようだ。「機内でどの席を好むか」という質問に対して日本人は「通路側を好む」と回答した人が50%に達した。その理由は「トイレに行きやすい」という理由が最も高かった。
 日本以外にもシンガポールは53%の人が通路側と回答したものの、世界平均でみると、63%が窓側派ということになり、世界的には通路派は少数派であることが明らかになったとしている。とくに機内コミュニケーションを好む国は、窓際派が多かったという。
 日本人の座席志向で通路派が多かった理由のトップが、「トイレにいきやすいから」。「機内で寝ている人の前を通って通路に出る必要があるとき、どのような対応をするか」という問いついて、日本人は「寝ている人を乗り越える」という回答がほぼ半数の48%に達した。一方で世界的には「寝ている人を起こして移動してもらう」が一般的だったようだ。

(機内で知らない人に話しかける割合ランキング=上位5カ国、下位5カ国)
〈上位5カ国〉
・1位=インド(60%)
・2位=メキシコ(59%)
・3位=ブラジル(51%)
・4位=タイ(47%)
・5位=スペイン(46%)

〈下位5カ国〉
・19位=韓国(28%)
・20位=オーストラリア(27%)
・21位=ドイツ(26%)
・22位=香港(24%)
・23位=日本(15%)

(頭上の棚に手荷物を入れることを手伝う)
・豪州=50%
・ドイツ=49%
・スイス=49%
・オーストリア=49%
・米国=49%
・日本=24%

(機内で他人と旅行のおすすめを共有)
・インド=38%
・メキシコ=36%
・ブラジル=36%
・オーストラリア=32%
・ニュージ-ランド=31%
・日本=3%

(フライトに遅れそうな人にセキュリティチェックの順番を譲る)
・ブラジル=31%
・スペイン=26%
・メキシコ=25%
・スイス=24%
・マレーシア=24%
・日本=5%