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2019.07.24

ウイングトラベル

ユニゾHD、HISによるTOBへの意見表明を留保  

TOBの賛否への判断が困難、HISに質問状送付

 ユニゾホールディングス(ユニゾHD)は7月11日から開始されているエイチ・アイ・エス(HIS)による同社の株式公開買い付け(TOB)に関する意見の表明を留保すると発表した。現時点で明らかになっている内容ではTOBの是非を評価・検討することが困難であると判断した。同社は7月23日に開催した取締役会でHISに対して質問状を送付することを決定。HISからの回答と今回のTOBを受けて設置した特別委員会からの判断を踏まえ、あらためてTOBに対する賛否を最終決定するとしている。
 質問状では、ホテル事業における送客配分やエリアドミナント戦略の詳細、今後の業界の見通しを始め、ユニゾブランドの維持の確認や従業員の処遇などについて具体的回答を求めた。さらに、資本・業務提携への協議に関する経緯に関する事実関係やTOBに踏みきった理由、株式取得の上限を45.0%に設定した理由など多岐にわたって詳細な説明をするようHIS側に求めている。

 

 ホテル事業の収益性や送客配分など具体的説明を要望
 業務提携の打診経緯に関する事実関係の確認も

 ホテル事業においては、客室構成や販売チャネル別の送客実績について説明を求めた。さらにHISのホテル100軒構想におけるリゾート型、都市宿泊特化型などの国内外の事業展開における施設タイプの構成について具体的に説明をすること。さらに自身のホテル事業の収益性をどのように評価し、今後どのような見通し・計画を持っているのか説明を求めた。

 

※写真=ユニゾホールディングスのグループ・シンボル

 

■HIS「質問内容に真摯に回答し理解を求める」

 ユニゾHDからTOBに関する質問がなされたことを受けてHISは「ユニゾHDからの質問に真摯に回答することで本公開買付の実施に理解いただけるものと考えており、早急に回答すべく準備を進めている。ユニゾHDからの質問に回答した後、改めてお知らせする」とコメントしている。