記事検索はこちらで→
2019.07.26

WING

航空機電動化、新規参入の大チャンス!

経産省/ボーイングのワークショップ開催

 経済産業省とボーイングは7月25日と26日の日程で、電動航空機ワークショップを開催中だ。ワークショップ初日となった25日の会合には、日本企業側から約20社・80名が参集。今回の日本側参加企業をみてみると、既存の航空機産業関連のメーカーのみならず、現在は航空機産業には参画していないものの、航空機の電動化ということで他産業からも多数参画。大手重工はもちろん、787搭載のリチウムイオンバッテリーを製造するGSユアサのほか、村田製作所、東芝、積水化学工業、商社などが参加している。その他、宇宙航空研究開発機構(JAXA)および産業技術総合研究所(AIST)、大学などの研究機関も加わっており、電動の垂直離着陸機として開発が進むアーバン・エア・モビリティはもちろん、将来の電動旅客機開発について、日米双方で連携を深めている様相だ。
 航空機の電動化という時代の新たな風は、もはや待ったなし。いわゆる”空飛ぶクルマ”と呼ばれるeVTOLはもちろん、小型機、そして旅客機クラスまで段階的に電動化が進む。
 まさに航空輸送が大変革を迎えるだけに、ある意味でこのチャンスを取ることができるか否かで、日本の航空機産業の将来、とりわけ国際共同開発の行く末は決まる。欧米の大手機体メーカーやエンジンメーカーが続々と様々な電動航空機コンセプトを打ち出しているなか、このチャンスを捉えることができるのか。経済産業省の舵取りはもとより、既存の国内航空機産業、そして虎視眈々と新規参入を狙う大手電機メーカーや自動車関連産業のプレイヤーたちの出方が注目されるところだ。
 なおこのワークショップは、今年1月15日に経済産業省とボーイングの間で締結した将来の航空機の技術協力に係る合意書に基づき開かれたもの。

 

電動化という技術の変わり目が到来
チャンスを捉えて日本企業参画機会増加に期待

 

2030年3兆円産業へ電動化も鍵の一つに
サプライチェーンも大変革?その時日本の航空機産業は

 

 

■GSユアサ、バッテリー開発をスタート
産総研は九大と超電導モーター

 

※写真=経済産業省で開催したワークショップの様子。この後場所を移してBtoBミーティングが行われている