ANAHD第1四半期、売上初の5000億円達成

人材投資など費用増、営業利益19％減161億円

　ANAホールディングス（ANAHD）は7月30日に発表した2020年3月期第1四半期（4-6月）決算は、売上高が前年同期比3.2％増の5005億円で、第1四半期として初めて5000億円を超えた。しかし、営業費用が4.2％増の4843億円と前年を上回り、営業利益は19.4％減の161億円、経常利益は12.3％減の170億円、四半期純利益が29.1％減の114億円と減益になった。
　費用面の増加は想定内で、ゴールデンウイーク10連休で売上が伸び、営業利益は減益ながら当初計画よりも40億円上回った。
　会見した福澤一郎取締役によると、第1四半期はGW10連休などによって国際線・国内線とも旅客事業が好調だった。国際線では、日本発プレジャーが好調で、前期より旅客数が0.1％減としながらも、単価が5％増となって収入を伸ばした。国内線では、好調なビジネス需要と訪日旅客の国内移動に加え、GW期の航空需要増が影響したため、旅客が1.6％増加するとともに、単価も4％増となって、売上げを伸ばした。福澤取締役は、国内線の旅客・単価の増加について、GW10連休の影響を反映しているとして「過去にないレベルの増加」だと評価した。

　航空事業売上4397億円、国際旅客減も増収
　4-6月韓国線影響なしも7月以降は減少想定
　国内線は旅客・単価とも増加、6％増収に
　LCC、2社統合影響で便数減、収入2.5％減
　旅行事業はGW需要取り込み増収増益

※写真＝会見する福澤一郎取締役