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2019.08.07

WING

米陸軍、レーザー防空システム主契約者にコード社を選定

ストライカー戦闘車に搭載、無人機、砲弾から部隊防護

 コード・テクノロジーズ(Kord Technologies:本社アラバマ州ハンツビル)は8月1日、米陸軍のRapid Capabilities and Critical Technologies Office(RCCTO:アラバマ州レッドストーン工廠所在)より、「米陸軍機動短距離防空(M-SHORAD)指向性エネルギー(DE)イニシアティブ」の主要な請負業者に選定されたことを明らかにした。これは米陸軍のストライカー戦闘車両に指向性レーザー兵器を統合して、ロケット弾、野戦砲弾、迫撃砲弾、小型無人航空機など多数襲来する経空脅威から陸上部隊を防護する近距離防空システムの早期実現を目指す取り組み。実現すれば機関砲などの運動エネルギー兵器による対処より、迅速、大量、安価に対処できることになる。
 この2億ドルの3年契約では、コード社が得た広範な経験を活用し、陸軍の機動実験高出力エネルギーレーザー(MEHEL)実証車両の開発をリードしていく。

 

 
レーザー兵器モジュールは2社に競争的下請け
レイセオンとノースロップ・グラマンに

 

 陸軍に指示された高エネルギーM-SHORADの取組みを支援するために、コード社はレーザー兵器モジュールを競争的にレイセオンおよびノースロップ・グラマンの双方に下請けし、ストライカー戦闘車両の設計メーカーのゼネラルダイナミックス陸上システムズ(GDLS)と提携した。この陸軍RCCTOの取組みの主システムインテグレーターとして、コード社はプロトタイプ(試作品)を構築し、競争力のあるパフォーマンスベースの評価と武器システムの選択を実施する。

 

■ノースロップ・グラマン、レーザー兵器の下請け受注
 競争試作に向け、センサ、レーザー、指揮システムを統合

 

 ※写真=ストライカー戦闘車両にMEHELレーザー(2kW級)を搭載した2017年の実験の様子(提供:米陸軍)

 ※画像=ノースロップ・グラマンによるストライカー搭載指向性レーザー兵器の交戦想像図。ドローンを攻撃している(提供:ノースロップ・グラマン)