横浜市、山下ふ頭へのIR誘致めざす方針発表

IR準備へ2億6000万円の補正予算計上へ

　横浜市は8月22日、山下ふ頭へのIR誘致をめざす方針を正式に発表した。横浜IR構想では、日本最大級の国際会議場や展示場などのMICE施設や、グローバル水準のラグジュアリーホテルとして2700〜4800客室を整備することなどを計画。また、IR誘致が実現すれば、インバウンドを含むIRへの訪問者数は年間2000〜4000万人、地域への経済波及効果は建設時に7500億円〜1兆2000億円、運営時に年間6300億円〜1兆円が見込めるなどとして、これまでにない経済的社会的効果が想定されるとして、横浜が将来にわたって成長・発展を続けていくためには、「横浜においてIRを実現する必要があると判断」したと説明している。
　横浜市ではIR実現のため、IR区域整備計画の申請に向けて本格的な検討や準備に当たるため、今年度の補正予算で2億6000万円を一般財源で計上する。内訳は、専門的な調査分析や実施方針の策定業務支援等のためのアドバイザリー支援に7700万円、法務支援に4000万円、インフラ・交通アクセス等検討調査に7500万円、依存症実態調査などの懸念事項対策に3000万円、市民説明会の開催など広報関連に3000万円、その他事務費に800万円を計上する予定。9月2日からの第3回市議会定例会に補正予算案を提出する。

　訪日含むIR訪問者､年間2000〜4000万人想定
　運営時の経済効果は年間6300億円〜1兆円に
　横浜市の外国人宿泊者数は日本全体の1％未満
　インバウンド恩恵なく、IR誘致が最良の策

※写真＝IR候補地にあげられた山下ふ頭（横浜市発表資料より）

※写真＝横浜IRのイメージ図（横浜市発表資料より）