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2019.08.27

WING

双日、デ・ハビランドとDHC-8代理店契約締結へ

双日が継続的にDHC-8の日本キャリアを支援

 双日はデ・ハビランド・エアクラフト・カナダとの間で、Dash8-400(旧:Q400)の日本販売代理店契約の締結に向けて、調整に入ったことを明らかにした。もともとQ400ではボンバルディアとの間で代理店契約を締結していた双日だが、そのボンバルディアがQシリーズの権利をロングビュー・アビエーション・キャピタルへと譲渡。その傘下のロングビュー・アビエーションが社名をデ・ハビランド・エアクラフト・カナダへと社名を変更して、その製造やカスタマーサポートに当たっている。
 双日としては「もともと今のデ・ハビランドのメンバーはボンバルディア時代のQ400メンバーだ」としており、「引き続き契約を締結する方向で話を進めている」と話し、日本市場でも双日が代理店として腕を振るうことで、カスタマーサポートにも万全な体制を継続する構えだ。
 「親会社のロングビュー・アビエーション・キャピタルは非常に大きなファンドだ。その意味で、ボンバルディア時代に苦しんでいた財務体質が健全化することで、安定し

 

ていくのではないか」と、新体制となったDash8-400プログラムは、一層安定化するだろうと期待を寄せた。
 さらに「ツインオッターやCL415/515などはロングビュー傘下のバイキングエアが担う。ボンバルディア時代に財務面で苦しんでいたところが改善するだろうから、お客様にとっても安定性の高いかたちになるだろう」としている。
 「我々としてもお客様から引き続きサポートをという声が寄せられており、時間をかけずにできるだけ速やかにデ・ハビランドと契約を締結したい」としており、できるだけ早期にデ・ハビランドと契約を締結する考えを明らかにした。
 ちなみに日本のターボプロップ機市場は、ボンバルディアがQ100/200/300型機の製造を中止して以降、QシリーズやSAAB340Bの後継機として、フランスのATR機が導入される機会が増えてきた。
 「現在の足元の需要である50席クラスに対しては、Q400カーゴ・コンビという対応になっている」としており、双日としてはカーゴ・コンビ機を引き続き日本市場に提案していく考え。

 

ボーイング・エンブラエルJVへの対応は?
JVの日本代理店に強い関心

 

 一方、同じ代理店ビジネスといえば、気になるのがボーイングとエンブラエルが形成するジョイント・ベンチャーだ。このジョイント・ベンチャーはエンブラエルが有してきた世界トップのリージョナルジェットの開発・販売を手掛けることになる。
 双日はボーイングの民間航空機や防衛製品の日本代理店を務めるなど、ボーイングと蜜月関係を築いている。今までボンバルディアのQシリーズの代理店を務めていたことから、エンブラエルなど他リージョナル機の代理店を務めることはできなかったが、ボンバルディアがビジネスジェット以外のリージョナル機から撤退したことで、その枷は完全に解かれた。
 ボーイングとエンブラエルのジョイント・ベンチャーが形成されば、双日としての対応について、「ジョイント・ベンチャーでは、恐らく販売をボーイングが担うことになるであろうことから、その意味では我々がお手伝いすることが自然な流れではないだろうか」としており、将来的にボーイング・エンブラエルジョイント・ベンチャーの日本代理店を担うことに意欲をみせた。

 

NMAはローンチされれば双日の大きなチャンスに

 

ビジネスジェット運航管理機を30機まで拡大
フェニックス・ジェット活用で成田・香港拠点に

 

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ビジネス用途が利用の3/4に

 

閣僚機のPFI事業提案も視野に

 

高速船PFI事業、稼働率向上狙う
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中期防は「曇り時々晴れ」
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フレイター需要にも着目
STエアロとのシナジーでチャンスあり

 

 
パーツアウト事業、アジア拠点を継続模索
2013年の事業開始から約40機達成

 

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域内路線網や二次交通などメリット

 

※写真=双日がデ・ハビランド・エアクラフト・カナダの日本代理店に。ボンバルディアの撤退も日本市場のDHC-8-400のサポートは双日が継続して担う方針だ