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岩屋大臣、竹島での韓国軍訓練に「極めて遺憾」
26日に国際政策課長が韓国武官を招致、強く抗議
岩屋毅防衛大臣は8月27日の閣議後定例会見で、去る8月25日から26日に韓国軍が島根県竹島周辺で軍事訓練を行ったことについて、防衛省として国際政策課長が在京の韓国武官を招致し、強く抗議したことを明かした。防衛省による韓国側への抗議は、8月26日に行った。
岩屋大臣は会見で、「韓国海軍が当該期間、竹島を含む地域で軍事訓練を行ったことは承知している」と述べた上で、「竹島は歴史的事実、国際法上からも日本固有の領土。韓国軍が竹島を含む地域で軍事訓練を実施したことは到底受入れられず、極めて遺憾」と発言した。その上で、度重なる北朝鮮のミサイル発射など、日本の安全保障環境が大変厳しい状況下で、日韓・日米韓の連携は重要と指摘。適切な連携が行われる様に、韓国に対して賢明な対応を求めていくとの考えを示した。
また、北朝鮮の短距離弾道ミサイル発射の動きに関連して、日韓GSOMIAについて質問が及ぶと、岩屋大臣は「11月22日まで協定は有効であり、地域の安全保障のためには日韓・日米韓の連携が重要。韓国と情報共有を図っていきたい」との考えを明かすも、韓国首相が日本による輸出韓国に対する優遇措置撤廃により、GSOMIA破棄を再考するという発言については「そもそも輸出管理制度の問題と、安全保障の問題は次元の違う問題」として一蹴した。
24日発射の短距離弾道ミサイルは新型
ミサイル防衛網の突破を図るとの見方示す
また8月24日の北朝鮮が発射した弾道ミサイルについて、会見時までに得られた情報を基に概要を説明。それによれば、北朝鮮は、24日6時44分頃および7時1分頃に、2発の新型短距離弾道ミサイルを北朝鮮東岸の宣徳(ソンドク)付近から東方向に発射した。ミサイルは高度約100キロ程度に到達し、約350キロ~400キロ飛翔して、日本の排他的経済水域(EEZ)外に着弾したものと推定した。
岩屋大臣は、さらに専門的な分析が必要と触れつつも、「今回のもの(24日発射の短距離弾道ミサイル)は新型ではないかと判断している」と述べ、ロシアのイスカンデル短距離弾道ミサイルや米国のエイタクムスミサイルと類似しているとの指摘についても、「通常の弾道ミサイルとは異なった航跡をしているという点で、我々も同用意判断している」と説明した。
北朝鮮の軍事的な狙いについて断定することは避けたものの、北朝鮮が固体燃料推進方式の短距離弾道ミサイルを移動式TELにより異なる場所から発射していることは、発射の兆候把握を困難にするため秘匿性や即時性を高める取り組みであり、奇襲的な攻撃能力や攻撃の正確性の向上を図っている可能性があると指摘。通常の弾道ミサイルよりも低高度かつ変則的な弾道で飛翔するミサイルを開発していることは、ミサイル防衛網の突破を図る狙いがあるとの見方を示している。
イージス・アショア再調査はゼロベースでと強調
イージス・アショアの配備については、地元の指摘も踏まえてゼロベースで再調査を行い、成果を報告・説明すると改めて強調。再調査のスケジュールについては、「現在、関係自治体と日程について最終調整中」として、早急に調査を実施する方針だ。
また、米軍普天間飛行場移転による沖縄・辺野古の工事について、有識者による助言機関を設置するという報道内容に関して、「有識者あるいは専門家の知見を得るのは非常に重要」との考えを示し、有識者による助言機関の設置に向けた動きが事実であることを認めた。