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最長175kmのドローン長距離物流実証協定を締結
志摩・蒲郡・御前崎3市、プロドローン・KDDIらと協定
三重県志摩市、愛知県蒲郡市、静岡県御前崎市、そしてプロドローン、KDDIは9月3日、3市2社が協力して推進するドローン長距離物流実証実験に関する協定を締結した。この実証実験では、実に最長約175kmを自動飛行するシングルロータードローンによる長距離物流の実証に挑む。最終的には2021年9月頃から1日1~2便程度の本格運航を展開し、最終的には毎時1便程度の運航を行うことを目指す。
eコマースが拡大する一方、物流業界にとって大きな悩みの種となっているのが、人手不足問題だ。少子高齢化、人口減少という社会構造によって、多様な産業間で人材の奪い合いが発生しており、物流分野にとっても深刻な課題となっている。
そうしたなかプロドローンとKDDIは、長距離飛行することが可能であり、かつ重量物を輸送することが可能なソリューションを構築することを目的に、志摩市、蒲郡市、御前崎市と協力することにした。実験では志摩市と蒲郡市間の約70km、志摩市と御前崎市間の約175kmを自動飛行することを目指す。
現在は機体開発の段階にあって、実証実験としてはまずは志摩市周辺において、来年2月~6月頃にかけて30km以上の飛行を実施する計画だ。その後、同年6月から志摩市と蒲郡市間の約70kmで、2020年12月からはいよいよ志摩市と御前崎市を結ぶ約175kmの飛行実証に挑む予定だ。
実証実験ではドローンによる中長距離物流において、現在の中長距離物流を代替することができるのか、その可能性を探る。加えて地方都市間を結び、地場産業支援となる物流システムの可能性のほか、緊急時や災害発生時の緊急物流インフラになり得るのかということも確認する。
※画像=実証実験のルート図(提供:プロドローン、KDDI、志摩市、蒲郡市、御前崎市)
※写真=機体のプロトタイプ(提供:プロドローン、KDDI、志摩市、蒲郡市、御前崎市)