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2019.09.05

WING

メトロウェザー、小型高性能ドップラー・ライダーを年度内完成

来年度は更なる小型化、データ提供する「風のプラットフォーマー」に
 
 メトロウェザーが開発中の小型・高性能ドップラー・ライダーを、今年度中に完成する計画にあることが分かった。年度内完成予定のドップラー・ライダーは1立方メートルのサイズ。来年度にはこれを約50立方センチメートル級にまで小型化することを目指す。同社は開発する小型高性能ドップラー・ライダーを空港や街中に展開することで、面的なリアルタイムの風況データを蓄積。具体的なビジネスモデルは検討中としながらも、最終的には各地に設置したドップラー・ライダーから得たデータを提供する「風のプラットフォーマー」となることを目指しており、日本国内のみならず、世界展開も視野に入れている。
 メトロウェザーは京都大学生存圏研究所発ベンチャー。大学における長年の研究を通じて、リモートセンシング技術と信号処理技術を蓄積し、更なる高性能ドップラー・ライダーの開発に取り組んでいる。開発中の小型高性能ドップラーライダーを多点展開することによって、全国の3D風況をリアルタイムに取得してデータを蓄積することで、ドローン業界などに対してビッグデータを提供することを目標に据えている。
 メトロウェザー事業開発マネージャーの鈴木隆行氏はドップラーライダーを小型化することで、「コストを抑えることが可能となり、販売価格を抑えることもできる」とコメント。価格を抑えることで複数点に設置することを可能となり、「点のみならず、面で風の状況を把握することが可能になり、地域全体の状況を把握することができる」とし、リアルタイムの風況データを欲する事業者などに対して、「どのように活用することができるのかということを提案していきたい」としている。
 そもそもドップラーライダーは、風の中の微細な粒子を捉えて、風速や風向を測定するもの。気象庁が風の情報を提供しているが、鈴木氏によれば、その情報は「2kmメッシュであり、リアルタイムな実測値ではなくて予測値」との認識を示した。その上で、「例えば、ドローンを飛ばすことを考えると、2kmメッシュではメッシュが大きすぎるし、予測値であることから本当の今の状況が分からない」とコメント。「我々は今まで考慮することができていなかった、とくに地上200メートル以下のところの風の状況把握という分野を変えていきたいと考えている」ことを明かした。

 

※写真=メトロウェザーは高性能小型ドップラー・ライダーの小型化を進める。来年度には50立方センチメートル級へと小型化開発を加速する(出典:メトロウェザーHPより)