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ボーイング、777X設計や試験スケジュールに重大な影響なし
終極荷重試験「最後の数分間」に貨物扉飛ぶ、機体後部減圧中に
ボーイングは9月10日(米現地時間)、開発中の777Xの終極荷重試験中に貨物扉が吹き飛んだ問題で、「現時点で機体設計や全体の試験スケジュールに重大な影響を及ぼすものとは考えていない」ことを明らかにした。ボーイングによれば、開発チームは今後数週間に亘って根本原因の究明に当たることにある。
終局荷重試験中に貨物扉が引き飛ぶという極めて稀なケースが発生してしまった777Xは、開発チームが試験を一時的に中断する決断に踏み切った。
ボーイングによると、貨物扉が吹き飛んだのは、終極荷重試験実施中の「最後の数分間」に発生。航空会社が通常の運航でかかる約1.5倍もの荷重をかける終極荷重試験のなかにおいて、終極荷重試験中に機体にかける荷重の「約99%の荷重をかけた段階」において、機体後部を減圧していたなかで、貨物扉が吹き飛んだ。ただ、ボーイングは問題の原因については「調査中」としており、根本的な原因の特定を急ぐ方針だ。
※写真=終極荷重試験中に貨物扉が飛んだ777X。試験最終盤の「最後の数分間」は魔の数分間に。今後数週間かけて原因の特定を急ぐ(提供:ボーイング)