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2019.09.13

WING

赤羽国交相、首都圏空港機能強化「しっかり進めたい」

国際競争力強化とインバウンド拡大へ重要な施策

 第4次安倍再改造内閣で国土交通大臣に就任した赤羽一嘉大臣は9月12日の専門紙就任会見を開き、羽田・成田の首都圏空港の発着枠拡大について「しっかりと発着枠配分を進めたい」と述べ、訪日需要対応と、国際競争力強化を図る考えを示した。
 赤羽大臣は、首都圏空港の機能強化は「やはり日本の国際競争力の強化や、訪日外国人旅行者の受け入れ拡大を実現するためには、大変必要不可欠」であり、羽田と成田の増枠については「これからの先を展望しながら、着々と機能拡大を進めていきたい」と述べた。しかし一方で「そこだけでよいのかという思いもある」と話して、ほかの地方空港でも機能強化に力を入れる姿勢を見せた。
 羽田空港では、新飛行ルートを運用することで年間約4万回増枠が可能だとして、政府が関係自治体や地域住民へ複数回の説明会を実施。8月7日の首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会で、地元の了解を得たことで、来年の夏ダイヤから新飛行ルートの運用開始が決定した。その後、9月2日には増枠分の配分が決定したところ。配分先は、1日50便のうち25便を外国への配分として、米国へ12便、中国へ4便、ロシア、豪州へ2便ずつ、インド、イタリア、トルコ、フィンランド、スカンジナビアへそれぞれ1便ずつとなった。
 一方の成田空港では、高速離脱誘導路の最適化配置の整備などで、空港処理能力を年間約4万回拡大する。高速離脱誘導路の整備によって、着陸した航空機が直ちに滑走路から誘導路へ移動できるようになるため、1時間当たりの発着数である時間値を増やすことができる。また成田では今年10月末の冬ダイヤから、地元合意によってA滑走路の夜間飛行制限を緩和。従来の1時間延長して0時までとする。さらに、3本目滑走路の整備を含むさらなる機能強化を控えていて、それによって年間発着回数が約50万回になる。

 

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※写真=質問に応える赤羽一嘉大臣