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陸自東部方面隊、台風15号災害派遣状況を報道公開
状況把握・現場指導にドローンを積極的に活用
陸上自衛隊東部方面総監部は9月19日、「令和元年(2019年)台風15号に伴う千葉県及び神奈川県の停電に係る災害派遣」で活動している陸上自衛隊員の様子を報道公開した。
今回報道陣に対して公開したのは、千葉県袖ケ浦市、木更津市、君津市での活動状況。袖ケ浦市では民家の屋根にブルーシートを被せる応急処置支援を、木更津市では倒木の除去作業を、君津市では給水支援及び入浴支援の状況を公開した。
応急処置支援では、第1普通科連隊(練馬)の隊員が手際よくブルーシートを展帳していた。取材対応した中隊長の加藤僚3等陸佐は、17日から作業に取りかかっており、袖ヶ浦全体を管轄として既に7軒の展帳を終えていると説明。18日は雨天のため展帳作業ができず、土嚢を約1500個作成しており、今日(19日)は10軒の展帳を予定していると語った。また、ブルーシート展帳という不慣れな作業を行うにあたっては、隊員に対し「我々の持っている技術を活用し、国民の期待に応えられる様に行動しよう」と指導していることを明かした。なお、自衛隊への作業要請は、各自治体からの要請に基づいて行っており、要介護者や障害者、高齢者等に対して行っており、作業日の朝に上級司令部及び自治体から担当家屋を割り振られているとのこと。
作業に当たっての着意事項として、ブルーシートの展帳作業は慣れていないこともあり、従来取得しているロープ技術を活用して、安全確保を徹底していることや、普段履いている半長靴では屋根上で滑りやすいことから、上級部隊が緊急調達した足袋を着用していることを説明。また、全般観察から作業時の安全確認までドローンを使って、現場指導に活用している。ドローンは台数に限りがあるため、各作業チームに割り振られている訳ではないが、優先度に応じて配備しているということだ。
※写真=ブルーシートを展帳する陸上自衛隊員
※写真=ドローンを活用して状況確認や現場指導を行う
※写真=倒木除去の現場。東京電力の高所作業車が入れる様、道路を啓開するのが自衛隊の任務だ
※写真=東京電力の担当者とドローンの映像を使い打ち合わせする
※写真=君津市立秋元小学校には高射教導隊が給水支援として展開。18日までに延べ29トンの水を約610名に飲用水を提供した
※写真=君津市清和公民館には第3後方支援連隊が「六甲の湯」を開設して入浴支援を行う。利用者ノートには自衛隊に対しての感謝の言葉が多くつづられていた。