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2019.09.30

ウイングトラベル

シルバーシー・クルーズ、日本市場向け事業強化

探検クルーズなど新市場開拓、日本人船員の採用も

 シルバーシー・クルーズはクルーズ客船「シルバー・ミューズ」の東京港寄港にあわせてプレス関係者向け船内見学会を実施した。見学会には同社のサイモン・イップ アジア地域営業副社長と糸川雄介日本・韓国支社長が出席しプレゼンテーションを行った。プレゼンテーションでイップ副社長はアジアでの事業について今後5年間でアジア市場での売上げ規模を現状の2倍に増やすことを目標に設定していることを明らかにした。これを実現する上で日本市場については「非常に重要な位置づけを占めることとなる」と強調した。そうした中で、今後日本人船員の採用などや食事メニューの拡充など日本人旅客の受け入れ体制を強化していく考えを示した。
 また、糸川日本・韓国支社長は、今年に続き、2021年にも日本発着クルーズを実施することを紹介。現時点では春に2回実施することにしているが「秋のクルーズ実施を設定すべく調整をしている」ことを明らかにした。その上で今後の営業戦略として、日本発着クルーズの集客、ヨーロッパへのフライ&クルーズの送客強化に積極的に取り組むとした。さらに、現時点で日本市場ではあまり認知度が高くない「エクスペディション(探検)」クルーズに関するプロモーションにも力を入れていき、新市場を開拓していく方針を示した。

 

 アジア市場の事業規模、今後5年間で2倍に
 21年の日本発着クルーズ、実施回数増を検討

 シルバーシー・クルーズは1994年にイタリアで創業した船会社。全客室をスイートタイプで構成しているほか、クルーズ業界で唯一、全客室でバトラーサービスを実施するなど、ラグジュアリータイプのクルーズを展開している。現在は「クラシックタイプ」の客船を6隻、探検船の「エクスペディションタイプ」の客船を3隻の計9隻を投入している。

 

 来年以降、3隻の新造船を相次ぎ投入
 ローカルフードに着目した新企画を展開

 同社は来年以降、「シルバー・ムーン」「シルバー・ドーン」のクラシック客船2隻と探検型客船の「シルバー・オリジン」を新造し、相次いでデビューさせることにしている。
 クラシック客船では、新たな食のコンセプト「SALTプロジェクト」を展開。世界それぞれのローカルフードを使用した船内レストランを展開するほか、寄港地ツアーにおいても、ローカルの食をテーマとした多彩な企画を展開する予定にしている。

 

 

※写真=日本発着クルーズを実施する客船「シルバー・ミューズ」

 

※写真=シルバーシー・クルーズのサイモン・イップ アジア地域営業副社長

 

※写真=シルバーシー・クルーズの糸川雄介日本・韓国支社長