アストロスケール、宇宙ゴミ除去実証機がシステム組立・試験段階に

2020年半ばの打ち上げへ、軌道上で捕獲実証実験実施へ

　アストロスケールは10月10日、宇宙ゴミ除去実証実験機である「ELSA-ｄ」（エルサーディー）が、衛星システム組立・試験のフェーズに入ったことを発表した。すでに詳細設計審査やサブシステムレベルでの各種試験は完了しており、衛星システム組立・試験を経て、2020年半ばに打ち上げる。なお、川崎重工も独自の宇宙ゴミ除去実証衛星を来年度にイプシロン5号機で打ち上げる計画だ。
　振り返れば2017年11月28日、アストロスケールには苦い思い出がある。同社が開発した世界初のデブリ観測衛星「IDEA OSG1」は、ロシアのボストチヌイ宇宙基地からソユーズによって打ち上げられたものの、同ロケットのエンジンに不具合が発生して墜落。同ロケットに他衛星と相乗りで搭載されていたアストロスケールの「IDEA OSG1」も、軌道に投入することは叶わないという不運に見舞われた。

※写真＝アストロスケールが宇宙ゴミ除去実証実験機「ELSA-ｄ」の組立・試験を開始。実証機は来年半ばに打ち上げる計画だ（提供：アストロスケール）