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2019.10.28

ウイングトラベル

成田19年冬ダイヤ、中国線大幅増で過去最高

NAA田村社長「北米路線再構築に取り組む」

 成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長は定例会見で、成田空港の2019年冬ダイヤ(2019年10月27日〜2020年3月28日)の発着数が期初において、週4914回となって前年同期の過去最高を更新したことを発表。乗入れる航空会社も106社で過去最高になると説明した。この要因は、中国線による大幅な増加。輸送力の制限がかかっていた中国線が大幅に緩和されたことで「成長が著しいアジアの航空マーケットを取り込むことができる」と評価した。成田空港でアジアの就航地を拡大すれば、アジア空港間の競争力が高まるため「北米路線などの再構築に取り組んでいくことができる」と述べた。
 定期航空会社による19年冬ダイヤの発着回数は週4914回で、前年同期よりも173回増えて、冬ダイヤとして最大の発着数となった。就航都市数は140都市(海外118、国内22)で、18年冬ダイヤよりも7都市増えて、期初時点で最高の都市数になった。乗入れ航空会社数は106社、7社増加となって過去最高となった。

 

 冬ダイヤ最高も「手放しに喜べない」
 韓国線は減少へ、20年夏には北米の羽田移設も

 田村社長は、19年冬ダイヤの評価として「手放しに喜ぶことはできない」と述べた。それは、中国線による大幅な増加と併せて、減少となる路線もあるため。さらに「冬の先には20年夏ダイヤが控えている。羽田へ移管される便が相当ある」として、米国線をはじめとした羽田空港への路線移設を警戒する。このほど大きな動きを見せた中国線、韓国線は成田空港にとって「大きなマーケット」であり、その1つの韓国線について「早い回復を望んでいる」とした。

 

※写真=19年冬ダイヤについて説明する田村明比古社長