ウイングトラベル
アマデウスが旅行業の将来展望を分析
IT活用不可欠も最終的には人の力が介在
アマデウスは旅行業の将来展望をまとめたレポート「The Future of X」の発表会を都内で開催した。今回のレポートは向こう10年の旅行業がどのように変化していくのかという点をテーマにアジア太平洋地区の旅行関連事業者へのヒアリングなどを通じて分析結果をまとめた。レポートでは総合旅行会社、オンライン旅行会社、法人旅行、ビジネストラベルの4領域において将来予測を紹介。いずれの領域でもAI(人工知能)を始めとした最新テクノロジーの活用が求められる一方で「テクノロジーがすべてのニーズに対応することは難しく、一定のヒューマンタッチは必要となってくる」と結論づけた。
今回の説明会にはアマデウスのミーケ・デ・シェッパー オンライントラベル担当エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼アジア太平洋地域マネージング・ディレクターとアマデウス・ジャパンの竹村章美社長が登壇し、説明を行った。
OTAは業界内のパートナーシップ強化が重要
総合旅行会社はパーソナライゼーション強化を
ミーケ氏はオンライン旅行会社(OTA)の現状について「ここ数年で急速に発展しているとともに、グローバルプレイヤーが参入し、業界再編が進むことになる」と現状認識を示した上で「オンライン旅行会社が提供するコンテンツは販売チャネルや市場に応じて異なる結果を表示するなどコンテンツが分断されてしまっている」と指摘。そうした中で旅行業界のさまざまな領域とのパートナーシップを構築し「コンテンツにつながりを持たせることが重要なのではないか」と分析した。
法人旅行はテクノロジーの活用が差別化に
音声認識やチャットボットへの投資強化を
ビジネストラベルや法人旅行に関しては、コスト面など効率的な旅行を提供する上で、AIなどの先進技術の活用が不可欠だと指摘する。旅行者のプロファイルやリアルタイムでの警告など、企業や出張者双方に満足度を向上させていく上でも、AI関連技術の活用が求められるとする。
※写真=アマデウスは旅行業の将来展望をまとめた「The Future of X」を発表。写真右からアマデウスのミーケ・デ・シェッパー オンライントラベル担当エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼アジア太平洋地域マネージング・ディレクター、アマデウス・ジャパンの竹村章美社長