WING
NEDO、バイオジェット燃料4テーマで事業性評価へ
市場形成向けたサプライチェーン構築目指す
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、バイオジェット燃料の市場形成に向けたサプライチェーンの構築などに向けた事業評価に乗り出す。バイオジェット燃料製造に最適な一貫製造プロセス・サプライチェーン構築の事業性を評価するほか、海洋ケイ藻によるグリーンオイルからのバイオジェット燃料の早期実現に向けた事業性評価など、4つのテーマの事業性を評価する計画だ。ちなみにNEDOでは、バイオジェット燃料生産技術開発事業として、2017年度~2020年度まで事業を実施中で、2019年度は24億円の予算を計上しているところ。
今回NEDOが採択したテーマは、エジソンパワー、JXTGエネルギー、富山大学らが実施する「バイオジェット燃料製造に最適なガス化・FT合成による一貫製造プロセス・サプライチェーン構築の事業性評価」、電源開発が行う「海洋ケイ藻によるグリーンオイルからのバイオジェット燃料の早期実現に向けた事業性評価」、さらには三井物産、JXTGエネルギー、全日空(ANA)による「ATJ技術を活用した本邦バイオジェット燃料製造事業の事業性評価」、そして日鉄エンジニアリング、東京農工大学、ダイキアクシスによる「二機能触媒によるバイオ由来植物油脂からのバイオジェット燃料製造技術の事業性評価」の4つ。
NEDOではこれら4つの事業性評価を行うことで、純バイオジェット燃料の一貫製造技術の確立とともに、原料の調達や製品の供給を含めたサプライチェーンの構築も視野に入れ、それらの事業スキームや経済性を検証することで当該分野における市場形成の実現を促進する事を目指す。
加えて各事業者が事業化する際の純バイオジェット燃料の原料種や量、製造プロセス、製造場所、使用場所などの事業内容を想定し、化石エネルギー収支および温室効果ガス削減効果の評価を含む事業性評価に取り組む方針だ。
出遅れた日本のバイオジェットの取り組み