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2019.11.21

WING

日米英3ヵ国海軍種参謀長級協議で共同声明

国際社会主導する役割果たすため、協力深化

 海上幕僚監部は11月21日、去る11月20日に米国で実施した日米英3ヵ国海軍種参謀長級協議での、「海洋秩序維持のため、3ヵ国海軍種の永続的なプレゼンスを維持し、国際社会を主導する役割果たすため協力を深化させていく」とする共同声明を発表した。この3ヵ国協議は今回が2回目とのことで、海上幕僚長の山村浩海将と英第1海軍卿のトニー・ラダキン大将、米海軍作戦部長のマイケル・ギルデイ大将が参加。3ヵ国の海軍種が国際社会をリードする役割を果たすために、どの様な協力を深化できるかについて、広範にわたって意見交換を実施したとのこと。
 今回発表した共同声明では、海上自衛隊、英海軍および米海軍が影響力の強化を通じて、より幅広い平和と安定に寄与しつつ、いかなる場所でも3ヵ国の利益を保護し促進しなければならない国際的な責任と利益を有しているとし、「国際的なルールに基づくシステムを遵守する国々は、海洋秩序を維持することを一層望んでいる」と、海洋における現状の秩序維持の重要性を強調した。
 さらに、海賊や海洋汚染、武器および薬物の違法な取引、人身売買のほか、航行の自由を制限しようとする試みを例に挙げ、「国際的な経済システムに不可欠な貿易の基盤に対する課題に取り組むため、共に努力する」とし、「諸外国が、地域諸国との協力において、世界の舞台で責任ある役割を果たすよう促す」と、海洋秩序を維持していく方針を明確に示した。

 

※写真=共同声明への署名の様子(左から山村海幕長、ラダキン英第1海軍卿、ギルデイ米海軍作戦部長)(提供:海上幕僚監部)