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2019.12.02

WING

F-4戦闘機が参加する最後の百里基地航空祭が開催

 RF-4は20年度中に、F-4は20年中に用途廃止に  航空自衛隊百里基地は12月1日、「令和元年(2019年)度百里基地航空祭」を開催した。航空祭当日は想定していた約5万人を超える来場者があり、第301飛行隊のF-4ファントム戦闘機の航過飛行や百里救難隊による捜索救難活動の展示、第6航空団第303飛行隊(小松)のF-15戦闘機による機動飛行、第501航空隊のRF-4偵察機による写真撮影、ブルーインパルスによる飛行などを楽しんだ。
 なお、前日の11月30日には基地周辺住民を対象とした航空祭特別公開を実施している。

 航空自衛隊では、2020年3月末までに第501航空隊の装備するRF-4偵察機が、2020年中にF-4戦闘機を用途廃止とする予定となっている。2020年度は航空観閲式を百里基地で開催する予定のため、百里基地航空祭は行なわない。このため、百里基地航空祭にF-4ファントム戦闘機が参加するのは、今回が最後となった。
 当日は前述の各種展示のほか、C-2輸送機の機内展示、戦闘機や偵察機の装備品展示、P-1哨戒機やU-4多用途機、ペトリオットミサイル(PAC-3)などの展示が行なわれた。

 また、今年3月に解隊・新編してF-4戦闘機からF-35Aに装備転換した第302飛行隊の特別塗装機をはじめ、第301飛行隊、第501飛行隊の特別塗装したF-4戦闘機・RF-4偵察機を地上展示しており、多くの来場者が写真を記念撮影していた。

 さらに、航空祭の最後には301飛行隊による緊急発進のデモ展示と機動展示および空対地射爆撃と、第501飛行隊RF-4による戦術偵察の展示が行なわれ、F-15戦闘機に負けない高い機動力と練度を来場者に披露。F-4戦闘機が空を飛ぶ姿を目に焼き付け、別れを惜しんでいた。

 

※写真=百里基地で40年以上活動してきた第501飛行隊のRF-4偵察機。2020年3月末に用途廃止となる ※写真=航空祭当日は想定の約5万人を超える来場者があったとのこと ※写真=着陸後に来場者に手を振る第301飛行隊F-4戦闘機のパイロットたち ※写真=百里救難隊による捜索救難活動の展示。U125Aが遭難者を捜索し、UH-60により救助する ※写真=RF-4で撮影した会場の写真。雲仙普賢岳噴火や奥尻島津波など災害派遣でも活躍し、現地の精密な写真を司令部に提出してきた ※写真=緊急出動のデモ展示。F-4戦闘機による対領空侵犯措置任務もあと1年程となる