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ボーイング、737MAXの生産を1月から一時停止
完成機は400機近く、MCAS認証来年にズレ込みで
ボーイングは12月16日(米シカゴ現地時間)、運航停止中の737MAXの生産を、2020年1月から一時停止することを発表した。ボーイングとしては当初、今年第4四半期(9-12月)のできるだけ早い段階での改修MCASソフトウェア認証を取得することを目指していたが、その思惑は外れ、FAAの最近の判断では年内の認証も得ることができなくなってしまった。737MAXを導入済みの米系キャリアも4月まで運航再開の時期をズラすことを表明するなど、影響はさらに拡大している。
ボーイングのデニス・ミューレンバーグ最高経営責任者(CEO)は、予てよりFAAによる飛行禁止措置の解除が想定よりも遅くなれば、同型機更なる減産、あるいは生産停止を含めて検討することを表明。737MAXは最大で月産52機となり、2020年には月産57機もの生産を行う計画にあった。ただ、現在は月産42機へと減産する措置を講じている。
減産措置を講じたものの、既に運航することができない737MAXがボーイングの従業員駐車場や空港などに溢れている様子が撮影されている。ボーイングによれば、引き渡し前の機体が既に400機近くまで増加してきていることを明らかにした。ボーイングとしては、FAAによる飛行禁止措置の解除によって、顧客に対して納入することが可能となる際には、まずは既に生産を完了して納入待ちの状態にあるこうした機体の引き渡しを優先することを急ぐ様相だ。