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陸型イージス配備、改めてむつみ演習場が適地
遮蔽角度は最大7.6度、人体や水環境影響与えず
防衛省は12月17日、イージス・アショア整備に向けた再調査・住民説明資料について、山口県や地元自治体を対象とする資料をまとめた。山口県むつみ演習場配備に向けた再調査の焦点だった西台に対する仰角については、外部委託の航空測量によって遮蔽角度が最大7.6度となったことが分かり、改めてむつみ演習場が適地であることを示した。同日に防衛省の山本朋広副大臣が山口県を訪れ、改めて周辺自治体および近隣住民へ理解を求める。
そのほか、懸念されていた配備の影響については、外部有識者による専門家会議によって技術的な検証を行った。その上で、イージス・アショアのレーダー波は、人体、医療機器、航空機などへ影響を与えないとした。周辺水環境にも影響を与えないとし、さらに施設に降った雨水を外部に出さない仕組みにするよう念を押す。迎撃ミサイルからの落下物については、飛翔経路をコントロールして、演習場内へ落下させる措置を講じるとした。施設周辺の危機管理としては、普段から警備態勢を強固にして、万が一の事態にも地元住民へ被害が生じないよう、防衛省・自衛隊が全力で対処することを明言した。