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2019.12.20

WING

種子島ロケット射場にチタン箔工法、塩害防止で

日本製鉄と日鉄防食の技術、ロケット打上定時性にも寄与

 日本製鉄と日鉄防食は12月19日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の種子島宇宙センターにおいて、両社のチタン箔による防食工法が採用されたことを発表した。チタン箔による防食工法は、基礎となる部材に厚さ0.1mmのチタン箔と厚さ0.75mmの基材テープからなるチタン箔シートを貼り付け、その上から塗装を行う複合施工。チタン箔により水分や塩分のような劣化・腐食因子の侵入を遮断することで塗膜劣化と鋼材腐食を抑制し、耐食性を向上することができるという。
 JAXA種子島宇宙センターは言わずもがな日本の基幹ロケットであるH-IIA/Bロケットの射場だ。今後、次期基幹ロケットH-IIIの打ち上げも行われることになる。同センターは種子島東南端の海岸線に面しており、三方を海に囲まれていることから、塩害が非常に厳しい環境下にある。そこで注目された技術が、日本製鉄株と日鉄防食の有するチタン箔による防食工法だった。
 チタン白箔工法を適用したのは、・・・

 

※写真=チタン箔工法を適用したロケット組立棟のガイドレール。メンテナンス省力化やロケット打上の定時性に寄与(提供:日本製鉄、日鉄防食)