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防衛省・自衛隊、中東へ新たな護衛艦派遣方針
航空部隊は海賊対処部隊の活用で情報収集活動
防衛省・自衛隊はこのほど、中東地域の海域を航行する日本関係船舶のため、情報収集活動を行う新たな自衛隊部隊を派遣する方針を固めた。活動の範囲は、オマーン湾、アラビア海北部、バブ・エル・マンデブ海峡東側といった3海域。新規に護衛艦を1隻派遣するとともに、海賊対処のためジブチで活動するP-3C航空部隊が情報収集活動を実施する。P-3Cの海賊対処航空隊は、海賊対処行動に支障を来さない範囲で情報収集活動を実施する予定だ。これは、早ければ今月にも開始して、1年間実施する計画。活動期間の延長が必要だと認められれば、閣議によって判断することとして、情勢が顕著に変化すれば国家安全保障会議で対応の検討を図る。
現地派遣の自衛隊部隊は、前述3海域の公海で、航行の安全に直接影響を及ぼす情報や、安全確保に必要な情報について、収集活動を行う。また活動する護衛艦は、活動海域に面する港へ寄港して補給などを行う。この活動には、今年5・6月にタンカー攻撃事案が相次いだホルムズ海峡が含まれない。しかしながら、一部海域は海峡に近い位置にあって、不測の事態の発生も懸念されるところ。こうした状況変化が発生した場合、関係省庁間で緊密かつ迅速な情報共有を図り、政府全体で対応の強化に当たる。その上で現地派遣部隊に対し、さらなる措置を講じる必要があると認められれば、海上警備行動を発令することになる。
この行動は、海賊対処と同様に、・・・
政府は中東各国と外交努力、自衛隊活動理解求める
※写真=政府は中東へ、新たな護衛艦の派遣方針を固めた。航空隊のP-3Cは海賊対処部隊を活用する。写真は第5航空群(那覇)のP-3C