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2019.12.23

WING

航空局20年度予算6623億円、コンセッションで大幅増

真水受入れ実質ゼロに、財投早期償還で余力確保

 国土交通省航空局の2020(令和2)年度予算は、前年度比2335億円増の6623億円となる。これは、北海道内7空港および福岡空港の運営権対価収入2600億円を計上したため。コンセッションによる空港運営委託事業は、大きな効果をもたらすかたちとなった。大幅に増大した収入は、歳出の部の空港等維持運営費等へ含まれ、財政投融資等の借入金償還経費として2412億円を充てて早期償還する。財投を主とした償還額は、トータルで約4900億円近くになる。そのうちの2000億円を返済することで、将来の空港政策における余力を確保することになる。
 歳入項目のうち、雑収入等が2542億円増の3562億円と膨らんだ。北海道7空港からの一時金2200億円を含む運営権対価収入が上乗せされたためだ。そのため、一般会計からの受入れとしては332億円減の562億円とした。これは航空機燃料税を中心とした収入で、国としての税収で賄われる“真水”といわれる純粋一般財源を実質なくしたかたち。これは空港整備勘定としては初めてのことだ。また空港使用料収入については、航空需要増加の影響で126億円増加した2499億円となった。
 十分に得られた収入は、歳出の空港等維持運営費等へ入る。これまでの国などからの借入金返済に充てる。前述のとおり、借入金を早期償還することで、以前では返済に毎年度300~400億円を支払う必要があった。それがこの度、各年度の予算として返済に充てる分が圧縮されることになる。そのため、各年度でそれを活用した様々な事業を行うことができるようになるとのこと。

 

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