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2020.01.10

ウイングトラベル

中間業種を脱し「自ら創り出す産業」へ変革を

原トラベル懇話会会長、流通改革の轍踏まえる

 トラベル懇話会は1月9日に恒例の新春講演会を開催し、旅行業界関係者らが多数参集して2020年の新たなスタートを祝った。新春講演会の冒頭あいさつした原優二トラベル懇話会会長は、「旅行業界はインターネットによって流通構造からはじき出された感があるが、その轍を踏まえ、IoT、AI、インターネットの世界に移行していく中で、旅行業界はどう対応していくのか。今年は真剣に考えていく年だと思う」と指摘。とくに、過去の流通構造の変化を通じて、「私たちの産業は自らモノを創り出す産業ではなかった、ということを私は強く感じる」と問題提起し、旅行業界が「中間業種」を脱し、オリジナルコンテンツや新たなツアーの開発、ノウハウに基づくコンサルティングなどのサービスを創造する産業へ変革する必要があるとの認識を示した。

 

 日本人海外旅行市場が拡大、若者が牽引
 LCCで近場中心「手放しで喜べないが歓迎」

※写真=トラベル懇話会の原優二会長

 

 加藤観光庁審議官、海外2000万人到達の可能性
 「数字は知らされていないが、届きそうだ」

 来賓としてあいさつした観光庁の加藤進審議官は、「昨年は様々なことがあったが、インバウンド、アウトバウンドともに過去最高を更新することが見込まれている」とした上で、「とくにアウトバウンドは、実はまだ数字は知らされていないが、史上初の数字に届きそうだと聞いている」として、史上初の2000万人の大台に届く可能性を示唆した。

 

※写真=観光庁の加藤進審議官

 

 令和の時代をツーリズムの時代に、今年鍵握る
 田川JATA会長、デジタル化も人間の価値証明

 日本旅行業協会(JATA)の田川博己会長は、「令和の時代をいかにツーリズムの時代にするか。交流新時代を迎える2020年を、いかに日本人と世界の人たちが日本を知る年にするか。そのことが令和の時代をツーリズムの時代にしていく一つのキーワード。今年はそういう大きな年になるし、そうしなければならない」として、今年がターニングポイントになるとの見方を示した。

 

※写真=日本旅行業協会の田川博己会長