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2020.01.16

ウイングトラベル

旅行業の倒産件数と負債額、20年間で過去最少

TSR、「休廃業・解散」は増加、倒産の5倍

 東京商工リサーチ(TSR)がまとめた2019年(1〜12月)の旅行業の倒産状況によると、倒産件数、負債総額ともに1999年以降の過去20年間で過去最少を記録した。倒産件数は前年比7.4%減の25件、負債総額は29.9%減の14億2100万円だった。25件全てが破産だった。ただ、倒産が減少する一方で、倒産集計に含まれない旅行業の「休廃業・解散」件数は、2019年速報値で123件に達し、倒産の5倍近く発生しており、2000年以降では2018年の127件に次ぐ2番目に高い高水準だと指摘。2020年についても、東京オリパラなどのイベントによる需要が期待される一方で、昨年10月の消費増税が個人消費を冷やす懸念などのマイナス要因もあり、中小や零細企業には厳しい業況となる可能性があるとの見通しを示している。

 

■宿泊業の倒産件数も過去20年で最少に
 負債総額は増加、8年ぶりに1000億円台に

 一方、宿泊業の2019年の倒産件数についても、過去20年間で最少となる75件(前年比3.8%減)となった。ただ、負債総額は2年ぶりに増加に転じ、1261億2700万円(156.1%増)と、8年ぶりに負債総額が1000億円の大台を上回った。