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ロッキード、米陸軍IBCS実弾試験でF-35との統合に成功
F-35をミサイル防空の空中センサーとして活用
ロッキード・マーティンは1月21日(ホワイトサンズミサイル実験場:現地時間)、米空軍のF-35戦闘機2機を米陸軍の統合防空戦闘指揮システム(IBCS:Integrated Air and Missile Defense Battle Command System)に統合して行った実弾試験が成功したと発表した。これは、F-35戦闘機を防空システムの「空中設置センサー」として運用しようとする試みで、2019年12月に行われた複数の空中目標に対するIBCSの実弾試験でF-35戦闘機がセンサーとして初めて使用されたとのこと。
ロッキード・マーティンは、F-35戦闘機とIBCSはMADL(MultiFunction Advanced Data Link)を介してリンクすることで、空中目標に対する射撃において、状況認識と追跡データの品質向上をもたらすと、この実証実験ではF-35地上ステーションとIBCS適合キット(A-Kit)を含むロッキード・マーティン製の機器を使用し行ったとしている。
グレッグ・ウルマー ロッキード・マーティン副社長兼F-35プログラムゼネラルマネージャーは今回のテスト成功について、「F-35の優れたセンサーと接続性は、マルチドメインの戦闘空間において、必要不可欠な情報を分析、シームレスに統合戦闘部隊と共有することを可能とした」と述べ、「このテストでは、統合防空迎撃機能の範囲を拡張するF-35戦闘機の空中センサーとしての機能を検証することができた」としている。
また、ジェイ・ピットマン ロッキード・マーティン副社長兼低層統合防空ミサイルおよび火器管制システム担当は、「このテストはマルチドメイン作戦における重要なマイルストーンとなる。地形や地球の曲率によって検出できない脅威や、地上配置センサーの検出機能を超える脅威を打ち負かすための優れた機能を示した」と語っている。