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新型肺炎、ANA・JALの中国線予約に影響大
ANA平子社長、「中国線運休考えざるを得ない」
全日空(ANA)の平子裕志社長は1月31日、中国・武漢市で発生した新型コロナウィルスの影響について、「やはり中国線の便の運休は考えざるを得ないということで準備を進めていまいりたい」と話し、中国線の更なる運休などに踏み込む考えを示した。同日都内で開かれたシンガポール航空との戦略的包括提携会見の場で明らかにした。なお、ANAは既に2月の武漢線運休を決めるなど、新型コロナウィルスへの対応を講じているところ。
平子社長に先立ってANAの福澤一郎取締役執行役員は1月30日の決算会見で、2月までの中国路線の予約を見ると、中国発便で前期比半分程度、日本発便が4割減にまで落ち込んでいることを明かしていた。
平子社長は「足元の予約動向は、春節期間にあるが予約率が10%ぐらい下がっている」と分析。福澤取締役が明かしたように、2-3月にかけて中国発の予約が50%減、日本発便の予約も40%減少するなど、中国線の予約動向に大きな影響が生じていることに言及した上で、「トータルの収入に占める中国線の比率は国際線の14%」であることなどを明かしつつ、「大きな収入へのインパクトはないが、中国線は大事なマーケット。実態を適切に判断しながら、路線運航計画を再度
、丁寧に進めていきたい」として、今後の中国線路線運航計画を慎重に計画していく方針を示した。
JAL中国線、2月予約は「10日間で25%減少」
菊山取締役、「運休・減便を考える必要も」
※画像=新型コロナウィルスが本邦大手エアラインの運航計画にジワリ影響か。すでに中国便の予約にはANA、JALともに大きな影響が生じている(提供:国立感染症研究所)