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2020.02.18

ウイングトラベル

マーケティング力強化と販売力の底上げ目指す

ジャルパック、システム投資やパートナー拡充に力

 ジャルパックの江利川宗光社長は本紙とのインタビューに応じ、2020年度はダイナミックパッケージ型(DP)旅行商品のさらなる拡販に向けたシステム投資や新たなパートナーシップの拡大に向けた取り組みに力を入れていく考えを明らかにした。江利川社長は足元の状況において「今後の飛躍に向けた息吹を感じられるようになってきた」と表現。そうした中で「中長期的な旅行業界の環境や消費構造の変化を見据えた上でその足がかりとなるよう、マーケティング力の強化と販売力の底上げを図っていきたい」と強調した。

 

 19年度は「今後の飛躍への兆しが見えた年」
 業界環境の変化へ「覚悟と備えを持って対応」

 江利川社長は19年度については「新型コロナウイルス関連で年度末にかけて市場環境がどのくらい変化していくかが正直見えにくい」と前置きした上で「パッケージ商品離れや旅行業界への新規参入など業界を取り巻く環境が急激に変わる中で、1月の時点では年度の利益目標達成が見えてきている状況だった」とした。また、社長就任から約2年が経過し「ここまで進めてきた構造改革についても成果が出始めてきている」と総括した。

 

 WEB販売強化へ、新たな販路構築を模索
 インハウス系旅行会社との関係強化で新規需要開拓

 販売力強化のカギとなるのがWEB販売の強化だ。Web販売については「航空券販売だけではない新たな付加価値を訴求していくことが求められる。そうした中でこれまでのDPをより進化させた商品提供が実現させていくことが求められる」とし、従来型のDPに新たな提案ができるような体制構築を目指していく方針だ。さらにWeb販売コンテンツの使い勝手向上を図るためのシステム投資については「JALとともに積極的に行っていく」と強調した。

 

 若年層開拓へ「DP商品をより浸透させる」
 訪日事業、システム強化や現地販路拡大に注力

 新規需要の開拓という観点ではここ最近、若年層へのブランド浸透に向けた取り組みにも乗り出している。若年層に対する取り組みについては「小さな取り組みから少しずつ進めているところ」と話す。今後の若年層開拓のポイントとしては「DP商品を浸透させていくことなのではないか」と指摘。今年に入り、インスタグラムで高い人気を誇るモデルとコラボレーションしたDP旅行商品の販売を行っている。今後もDPを切り口にして若年層需要の開拓を積極的に進めていく方針だ。

 

 ジップエアとの連携「色々な話をしている」
 具体策未定も「新規需要開拓の可能性に期待」
 働き方改革や健康経営への活動を引き続き強化

※写真=インタビューに応じるジャルパックの江利川宗光社長