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2020.02.21

ウイングトラベル

コスタクルーズ、ショートクルーズ大幅増へ

21年日本発着クルーズ発表、使用客船大型化
 
 コスタクルーズは2021年の日本発着クルーズの運航計画を発表した。21年は3月から10月までの7カ月間で計44本のクルーズを実施する。また、使用する客船を大型化。従来の客船から乗客定員数を25%増の2680人とする。運航ルートについては外国客船ながら日本支社主導でコースを設定。夏休み期間で定番となった日本海発着クルーズに加え、広島、小樽発着のショートクルーズ商品などを新たに投入。普段仕事をしているいわゆる「現役世代」やファミリーなど新規需要の獲得を狙う。料金などの詳細については3月に発表。販売は4月から行う予定だ。

 

 乗客定員を従来船対比で25%増の2680人に
 広島、小樽発着の新商品投入、那覇発着も継続

 コスタクルーズは2016年から自主運航による日本発着クルーズを開始。21年は6シーズン目となる。同社はこれまで乗客定員1800人の客船「コスタ ネオロマンチカ」を使用してきたが、21年からは新たに「コスタ アトランチカ」を使用することを決めた。コスタ アトランチカは総重量数8万5619トン、最大乗客定員は2680人。客室数は1000室を超える客船となっている。
 2月19日に都内で行われた旅行会社向けの商品説明会で来日したコスタクルーズアジアのウェイン・ストークス上席副社長兼CFOは日本市場について「われわれはアジアで12年間ビジネスを展開しているが、日本は非常に重要な位置づけとして考えている」と強調。その上で「2021年は非常にエキサイティングとなる。客船の収容乗客数は25%増加。バルコニー付きや3〜4人用の客室も大幅に増加する。さらに新たな発着地や寄港地などプログラム内容を大幅に拡充している。われわれはこれからも日本で引き続き成長していく。楽しみにしておいてもらいたい」とアピールした。また、浜岡聡一日本・韓国支社長は「今回のルートは外国船社にも関わらず日本支社ですべて航路を決定した。そのため日本のクルーズ需要にマッチした商品となっていると思う」と強調した。

 

 子ども無料特典、13歳から18歳未満に引き上げ
 料金体系も簡素化、幅広い旅客層開拓へ
 新型コロナ発生「厳しい状況だが前を向く」
 2020年の日本発着クルーズは予定通り実施へ

 一方で足元の事業環境については新型コロナウイルスの感染拡大でクルーズのみならず、旅行業界全体が厳しい状況にさらされている。そうした中でコスタクルーズアジアのストークス上級副社長兼CFOは「この数週間非常に厳しい状況が続いている。そうした中でもわれわれは前を向いて歩いていかなければならない」とコメント。コスタクルーズは新型コロナウイルスの問題を受けて2月初旬からクルーズ船の運航を停止。すでに船内の検疫は終了しており、感染者も発生していないという。また、浜岡日本・韓国支社長も「厳しい状況であるからこそ、将来に向けたわれわれの取り組みを話すべきではないかと考え、今回の発表会も予定通り実施した」と説明。また4月以降に実施予定の日本発着クルーズについても「すべて予定通り運航する予定にしている。旅行会社の方々には安心して販売してもらいたい」と強調した。
 

 

※写真=2021年の日本発着クルーズの商品内容を発表するコスタクルーズ関係者。右から2人目がコスタクルーズアジアのウェイン・ストークス上席副社長兼CFO、その左隣が浜岡聡一日本・韓国支社長

※写真=2021年の日本発着クルーズから新たに使用する客船「コスタ アトランチカ」(コスタクルーズ提供)