ウイングトラベル
新型コロナ、中国発着便20万便以上が欠航など
シリウム分析、アウトブレイク阻止向け航空会社対応強化で
シリウムは2月21日(シンガポール現地時間)、新型コロナウィルス「COVID-19」の感染拡大の影響で、中国発着便の実に20万便以上が欠航、もしくは定期便スケジュールから削除する事態に陥っているとの分析を示した。シリウムの調べによれば、去る1月23日から2月18日までの定期便スケジュールに対して合計9万9254便が実際には運航されなかったとのこと。このうち中国国内便が89%を占めていて、とりわけ国際線の運航が大きな影響を受けていることに言及しつつ、感染拡大で欠航もしくは定期便スケジュールから削除する動きが加速していることに触れた。
去る1月23日から1月28日までの間に、欠航となった便は9807便で、この段階では中国国内便のみが影響を受けたとしており、その後航空会社がアウトブレイクを阻止すべく、国際線を含めた運航の取り止めに踏み切ったとしている。
シリウムのシニアコンサルタントであるリチャード・エバンス氏は、「「IATAは2020年に世界の航空会社のキャパシティが4.7%増加すると当初予測していたが、年明け以降、最初の8週間のシリウムのスケジュールデータでは、世界のキャパシティが2019年と比較して0.9%減少したことを示している」と分析。さらに、「次の2週間では、前年比約10%の継続的な下落を示しており、中国の航空会社が予定便の60%以上を削除したことが要因」との見方を示した。
雲南祥鵬航空、定期便48.8%が欠航に
中国南方航空も46.2%、厦門航空は43.8%
※グラフ=1月24日〜2月18日までの中国国内線の運航・欠航便状況(提供:シリウム)
※グラフ=1月24日〜2月18日までの中国国際線の運航・欠航便状況(提供:シリウム)
※グラフ=1月24日〜2月18日までの中国国内線・国際線運航・欠航便の前年比較(提供:シリウム)