WING
スペースジェット、国内組立エンジンの初飛行成功
日本航空史の新たな1ページを開く
三菱航空機は2月27日、去る2月14日(米国ワシントン州現地時間)に、日本国内で組み立てた初号エンジンであるPW1200Gをスペースジェットに搭載して、初めての飛行試験に成功したことを発表した。日本国内でエンジン組立を担当しているのは、三菱重工航空エンジン。国内組立初号エンジンは、スペースジェットの飛行試験機1号機に搭載して、アメリカの飛行試験拠点「モーゼスレイク・フライトテスト・センター(MFC)」で行った。
今回のマイルストーンは、日本の航空史において、新たな1ページを開くものだ。日本国内で最終組立を行ったエンジンが、開発中とはいえ民間旅客機に搭載して飛行したことは、日本の航空史上、これが初めて。
国内最終組立エンジンの初飛行は、三菱航空機の飛行試験チームがエンジンの基本機能(通常飛行)を確認し、エンジン及び機体の性能を確認した。その後の飛行で、エンジンと機体の双方の性能が確認したという。
三菱航空機によれば、今後数週間で、国土交通省と米国連邦航空局(FAA)が実施している型式証明(TC)飛行試験に参加する予定だとしている。
ちなみに、設計を改修を適用する10号機を含め、飛行試験機のなかで日本国内で最終組立を行うエンジンを搭載する飛行試験機は1号機のみとのこと。他の機体は全てプラット&ホイットニーが組み立てたエンジンを使用することにしており、三菱重工航空エンジンが組み立てるエンジンは、量産機への搭載を進めることになる。
日本の航空史の新たな1ページを開いた三菱航空機の水谷久和社長は・・・・・・・・・・・・。
※写真=スペースジェットに日本国内で最終組立を行ったPW1200Gを搭載(提供:三菱航空機)