ウイングトラベル
神戸市のルミナスクルーズが民事再生法申請
レストラン船運航、新型コロナで業績悪化
東京商工リサーチによると、ルミナスクルーズ(株)(神戸市中央区波止場町5-6、登記上:神戸市北区青葉台15-12、設立1985年2月、資本金1000万円、熊野幸三社長)は3月2日、神戸地裁へ民事再生方の適用を申請し同日保全命令を受けた。負債総額は約12億9600万円(19年5月決算時点)。申請代理人は小野法隆弁護士(弁護士法人東町法律事務所、神戸市中央区京町80、電話078-392-3100)ほか。監督委員には長谷部信一弁護士(神陵法律事務所、神戸市中央区東川崎町1-1-3、電話078-366-0100)が選任された。
同社はレストランクルーズ船「ルミナス神戸2」の運営母体。神戸ハーバーランド内の観光スポットとして一定の知名度を誇り観光客を中心に集客していたほか、ブライダルや各種イベントも開催し、ピーク時の年間売上高は10億円を超えていた。しかし、船舶の償却負担や燃料高騰などにより、赤字決算が続き、債務超過が常態化。資金繰りの悪化から金融機関に返済条件の変更を要請していた。
このような中、2018年は大阪北部地震、豪雨、台風21号と自然災害が続き、2019年に入ってからも台風による運航中止が相次いだ結果、2019年5月期の売上高は8億円台までに落ち込んだ。さらに最近は新型コロナウイルスの影響に伴う多数のキャンセルが発生したことから今回の措置となった。