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防衛省・自衛隊、19年度末に空自警戒航空団新編
第2術科学校廃止、陸自で第6・9師団で特科連隊廃止
防衛省・自衛隊は2019年度末の部隊改編で、航空自衛隊の航空総隊に警戒航空団を新編する。一方で、浜松の第2術科学校を廃止して、同じ浜松の第1術科学校へ機能を統合する。陸上自衛隊については、第6師団および第9師団の特科連隊を廃止して、東北方面隊の隷下に方面特科連隊を新編する予定だ。
警戒航空団の新編は、浜松基地を拠点とする警戒航空隊を格上げすることで実現する。約30人を増員した約860人として、警戒監視体制の強化を図る。この改編は、日本周辺空域の警戒監視体制を強化するために行う。常時継続的に安定的な警戒監視を実施するため、航空総隊の編成に警戒航空団を入れて、警戒航空団司令を定めることとしている。また、警戒航空団の新編に伴って、その隷下に早期警戒管制機を運用する飛行警戒管制群を新編する。現在、早期警戒管制機を運用するのは、三沢基地の第601飛行隊、浜松基地の第602飛行隊、那覇基地の第603飛行隊となっている。第601・603飛行隊ではE-2Cを運用し、第602飛行隊ではE-767を運用している。今後、新たな警戒管制機として運用を開始するE-2Dは、E-2Cから順次更新していく予定だ。
また航空自衛隊術科学校の改編については、浜松にある第1・2術科学校を統合する。第1術科学校へ機能を統合するため、第2術科学校を廃止することとなった。第1術科学校で現在行っている教育は、航空機および航空機搭載武器などの整備に関する技術。航空機機体、エンジン、計器、油圧、搭載レーダー、誘導武器などといった、航空機搭載装備品を主とした整備に関するものとなっている。一方廃止が決まっている第2術科学校で行っている教育は、地対空誘導弾、地上レーダー器材などの整備に関する技術となっている。地対空誘導弾や地上レーダーなど、電子器材を主として、整備の教育を行っている。
陸上自衛隊の組織改編では、第6師団と第9師団の特科連隊を廃止する。前述のとおり、東北方面隊に方面特科連隊を新編するが、これに伴って岩手駐屯地に連隊本部と2個大隊を新編するとして、郡山駐屯地に2個大隊を新編する予定としている。
※写真=浜松の警戒航空隊を格上げして警戒航空団を新編する。写真は那覇基地第603飛行隊のE-2C