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2020.03.11

WING

防衛省、派遣型風俗店経営の1等海佐を免職

艦艇の出入港情報漏洩も、綱紀粛正を徹底

 防衛省は3月10日、女性向けの派遣型風俗店を実質経営していた海上自衛隊1等海佐を免職した。海上幕僚監部を中心とした聞き取り調査によると、同1佐はインターネット上で妻名義による商売を約10年間にわたって行っていた。妻名義で風俗営業法の許可を得て、性風俗業に従事したとのこと。この行動は、兼業に関する違反のみならず、営業活動で懇意になった女性へ艦艇の出入港情報を漏えいさせるなど、秘密保全に関する違反も確認された。引き続き司法警察による警務隊の捜査が行われている。
 防衛省では、綱紀粛正を徹底する事務次官通達を発出して、隊員教育の徹底し、心情把握などを行って、再発防止に努めるとしている。
 河野太郎防衛大臣は同日の会見で、「こうしたことが10年にわたり行われていたということは、極めて問題、隊員、国民に申し訳なく思う」と述べた。また、上官は隊員の心情を把握することが重要だとして、問題発生前に防ぐ体制を取るよう対応する考えを示した。