ウイングトラベル
キャセイ航空グループ、19年決算は減収減益
売上高3.7%減、純利益27.9%減
キャセイパシフィックグループは2019年度(19年1〜12月)決算を発表した。売上高は前期比3.7%減の1069億7300万香港ドル、純利益は27.9%減の16億9100万香港ドルとなった。香港における社会情勢不安の高まりや米中貿易摩擦の激化により、インバウンド、アウトバウンド双方で旅客数が大きく減少したことが響いた。
旅客事業の売上高は1.3%減の721億香港ドルとなった。有償旅客キロ(RPK)は2.9%増、有効座席キロ(ASK)は5.1%増となったが、座席占有率は1.8ポイント減の82.3%となった。またイールドは米ドル高や競争激化、下半期の香港情勢の不安定化に伴う旅客の減少などを背景に3.9%減の53.6香港セントとなった。
新型コロナ影響で今年上半期大幅損失の可能性
今後の見通しについて同社のパトリック・ヒーリー会長は「香港情勢の不安の高まりに続き20年上半期は冬期スケジュールにおける減便措置により財政的に極めて厳しくなることが予想される。また、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が甚大で状況を一層悪化させている。このような状況がいつ改善されるのかを予想するのは難しい。旅行需要の著しい減退を受けて旅客便の大幅な減便を始めとした様々な短期的措置を講じているが、この取り組みをもってしても2020年上半期には大きな損失を避けられない状況が予想されている」とコメントした。