ウイングトラベル
2020年の出張旅行、約85兆円の収益損失予想
GBTA調査、新型コロナが全世界の出張に影響
米国のグローバルビジネストラベル協会(GBTA)は3月10日、新型コロナウイルスによる出張旅行への影響に関する調査結果を発表したが、2020年の出張旅行の収益損失額は全世界で8207億米ドル(約85兆円)に達すると予測した。これは、2020年に支出が予想されている出張費の54%に相当する大きな金額となる。このうち約半数を中国が占めており4041億米ドル(約42兆円)、次いでヨーロッパが1905億米ドル(約20兆円)、日本や韓国などが含まれるアジア太平洋地域(中国、香港、台湾除く)は1202億米ドル(約12兆円)などとなっており、新型コロナウイルスは2020年の世界の出張ビジネス業界に非常に大きな打撃を与えそうだ。
GBTA会員の41%が海外出張を中止か延期に
10日前の7%から急増、世界的な人流に打撃
それによると、世界中で新型コロナウイルスを原因とする出張の中止や延期をする企業が増えており、とくにアジアへの出張は最も大きな影響を受け、4社のうち3社以上が「全て」または「ほとんど」の出張を中止または延期した。国・地域別では、中国(95%)、香港(87%)、台湾(79%)、その他アジア太平洋地域(日本、韓国、マレーシアなど、77%)への出張が中止や延期などの影響を受けた。
航空会社やホテルなどサプライヤーの収益直撃
サプライヤーの約6割が「影響大」と回答
出張旅行の再開時期「わからない」45%で最多
「出張は驚くべき速さで減速」とGBTA懸念
※図表=新型コロナウイルスによる国・地域別の2020年の出張旅行の収入損失予想額など(GBTA調べ)