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2020.03.17

WING

CAPA、「5月末までに多くの航空会社が破たん」と警告

各国政府の自己利益追求対応を強く批判

 「5月末までに多くの航空会社が破たんするだろう」---。豪州に拠点を置く航空関連のシンクタンクであるCAPA(アジア太平洋航空研究所)は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要減退で、こう警鐘を鳴らす。「この破滅的な状況(カタストロフィー)を避けるためにも、各国政府機関および産業界は、直ちに協調して行動すべきだ」と訴えている。
 新型コロナウイルスの感染拡大の影響は、世界の航空輸送網をまさにズタズタに切り裂いた。航空会社各社は先行きの見えない需要減退に蝕まれ、手元の現金が急速に減少。その経営状態を悪化させている。すでに英国でフライビーが倒産するなど、実例も出てきた。CAPAは5月末までに、さらに多くの航空会社が倒産の憂き目に合うだろうことを警告する。
 欧米各国政府機関は、混雑空港における国際的な発着調整ルールである「U/Lルール」の一時的にな停止に踏み切るなど、航空業界の支援に乗り出した。国際航空運送協会(IATA)は航空業界が直面する窮状を訴えつつ、U/Lルールの一時的な運用停止のみならず、各種インフラコストの低減など、更なる業界支援を訴えている。
 CAPAは新型コロナウイルスの感染拡大と各国政府の渡航・入国制限措置が世界を席巻しているため、「多くの航空会社はおそらく既に技術的な破産に追い込まれるか、少なくとも実質的な債務制限条項に抵触する状態に陥るだろう」と、このままでは世界の航空会社の更なる危機が顕在化するだろうことに触れた。・・・

 

ポスト新型コロナウイルスの世界の航空業界は?
欧米・中国など航空会社生き残りも航空政治対立構造に

 

※写真=CAPAは5月末までに多くの航空会社の経営破たんを警告。混沌とした事態に至らないためにも政府間の早急な連携・強調が必要であることを強く訴える