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2020.03.18

WING

三菱重工、H-IIB最終号機を出荷

 三菱重工業は3月17日、同社の飛島工場から、H-IIBロケットの最終号機(9号機)のコア機体を出荷したことを発表した。出荷したコア機体は、打ち上げ基地である種子島宇宙センターへと向かった。日本の大型基幹ロケットは今後、H-IIIロケットへと軸足を移すことになる。
 三菱重工業の飛島工場では、去る2009年2月にH-IIBロケットの初号機を出荷して以降、11年間に亘り、計9機のH-IIBロケットを製作。飛島工場は、組み立て、艤装、機能試験を担当してきた。そのH-IIBロケットの打ち上げ成功率は、実に100%であって、世界のロケットのなかでも高い信頼性を有している。
 H-IIBロケットは、H-IIAロケットの技術をベースに、ロケットエンジンの推進力増強や搭載衛星を保護する衛星フェアリングの大型化などで、輸送力の大幅な増強を実現。地上約400kmで有人実験施設として国際協力により運用されている国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送手段である宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)の打上げを担ってきた。

 

※写真=H-IIB最終号機のコア機体(提供:三菱重工業)

※写真=船積みして射場のある種子島へと向かった(提供:三菱重工業)