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2020.03.18

WING

ベル、将来モビリティで事業領域の拡大目指す

機体メーカーから自律飛行システム管理など視野
 
 「ベルは将来のモビリティにおいて、これまでの機体開発・製造から、さらに踏み込むかたちで事業領域を拡大することを目指す」---。こう話すのは、ベルのカントリーマネージャー・コマーシャルビジネスを務める正村卓也氏だ。ベルといえば、世界有数のヘリコプターメーカーだが、2019年開催に開催した世界最大の電機機器見本市であるCESにおいて、将来の空のモビリティコンセプトモデル「Bell Nexus」(ベル・ネクサス)を発表。その年のCESの話題の中心をさらい、今年のCESでも新たなモデルを発表した。ヘリコプターメーカーのベルだが、日本では空飛ぶクルマとして注目を集める、垂直離着陸電動航空機(eVTOL)によるアーバン・エア・モビリティ(UAM)開発のパイオニアとしても、広く世界に知られるようになった。
 そのベルの正村氏は、経済産業省、国土交通省が主催する「空の移動革命に向けた官民協議会」メンバーとして意見を発するなど、日本の空の将来モビリティを切り開こうと奔走する人物の一人だ。
 ベルは2019年4月に住友商事との間で、将来のエアモビリティ分野における業務提携を締結。さらに、今年2月には住友商事に加えて、日本航空(JAL)との間でも提携することを発表。3社は日本やアジアを対象に、eVTOLを用いたサービスの調査などに乗り出すことになるなど、ベルは日本の将来モビリティ分野で異彩を放つ。
 日本企業との提携を深化するベル・ヘリコプターが開発に挑む「Bell Nexus」には、実は3種類のタイプが存在する。2019年のCESで発表したのが、6基のダクトファンを搭載したハイブリッド機「6HX」だ。2020年のCESでは、4基のダクトファンを搭載した全電動型「4EX」コンセプトを公開した。正村氏によれば、この2機種に加えて4基のファンを搭載したハイブリッド機「4HX」というコンセプトも開発計画上にのぼっているという。

 

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※写真=ベルのカントリーマネージャー・コマーシャルビジネスを務める正村卓也氏

※画像=将来モビリティでベルは機体開発に留まらない事業領域へと踏み出す(提供:ベル)

※画像=ハイブリッドモデルの「6HX」。3機種を用意するベルだがどの機体の開発を選考するかは市場ニーズによる

※写真=ヤマトホールディングスと共に将来の物流業界のディスラプターとなることを目指すベルのAPT70(提供:ベル、ヤマトホールディングス)