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北マリアナ入国者自主検疫義務付け、SKY唯一の国際線に暗い影
スカイマークは現時点で運航継続、情報収集と予約動向注視
北マリアナ諸島自治連邦区のラルフ・トーレス知事が3月17日付で、新型コロナウイルスの感染が確認されている国・地域(グアム・ハワイ・米本土を含む)から、北マリアナ諸島に入国する全ての人に対して、14日間の自主検疫(自宅待機)を義務付ける行政命令を発した。これで懸念されるのは、スカイマーク唯一の国際定期便である成田−サイパン線の需要の行方だ。
北マリアナ政府が発した行政命令は、北マリアナ公立病院が実施する自己検疫を怠った場合には、強制検疫隔離措置が行うという内容。航空会社の機長、客室乗務員を含む短期渡航者は、自主検疫(ホテル待機)を行い、14日以内に北マリアナ諸島を出国しなければならないとした。
昨年11月29日に就航したばかりのスカイマークの成田−サイパン線は、新型コロナウイルスの感染拡大前には約70%ほどの搭乗率を確保。デルタ航空が同線から2018年5月に撤退して以降、直行定期便がなかった日本−サイパン間に、スカイマークが週7往復で運航することによって、日本からサイパンへの一定の渡航需要を、再び掘り起こすことに成功。新型コロナウイルスの感染拡大で、世界各地で航空需要減退が顕在した2月も搭乗率70%台を確保するなど、比較的堅調に推移。3月の予約も60%〜70%台で推移していた。
しかし、北マリアナ政府が全ての入国者に対して14日間の自主検疫を義務付けたことは、苦境のなかにあっても比較的堅調に推移してきたスカイマークの成田−サイパン線の今後の予約動向に、あるいは暗い影を落としかねない。
スカイマークによれば、北マリアナ政府が入国者に対する自主検疫の義務付けを発表した翌日の3月18日時点において、「現段階で成田−サイパン線を運休することは考えていない」ことを明かした。
スカイマークの3月の予約状況をみてみると、「国内線は対前年比40%ほど落ちている」と大きな影響を受けている様相だが、一方で成田−サイパン線は「国内線ほど予約は落ち込んではいない」として、18日現在、予約は比較的堅調に確保しているようだ。
ただ、今回の北マリアナ政府による発表受けて、「情報を精査すると共に、今後の予約・キャンセルなどの動向は注視していきたい」としており、同社としてはじっくりと事態の推移を見守る姿勢だ。
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