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北21日発射ミサイル、8月発射“新兵器”同型か
河野防相、配備計画の前倒し、強化に言及
河野太郎防衛大臣は3月24日の閣議後会見で、北朝鮮が去る21日に発射した弾道ミサイルについて、固体燃料推進方式の短距離弾道ミサイルで、2019年8月10・16日に発射されたものと同系統との分析結果を示した。2発の発射を確認したとして、スカッドの軌道よりも低い高度約100キロ未満を飛翔、飛距離は約400キロと推定した。
この短距離弾道ミサイルは、北朝鮮が“新兵器”と呼称していたもの。発射筒の形状は角型で、米国が保有するATACMS(エイタクムス)に似た特徴を持つ。分析通りならば、約7ヵ月ぶりの発射となる。北朝鮮は、様々な試験を繰り返し行って、能力の増強を図っているものとみられる。
河野大臣は、北朝鮮が頻度を上げて弾道ミサイルを発射している状況から、日本として総合ミサイル防空能力を高めていくことが大事だとして「今の計画をきちんと見直して、前倒しすべきところ、あるいはさらに力を入れなければいけないところ、見極めていきたい」と話し、装備品の配備計画を早める考えに言及した。
特にイージス・アショアについては、北朝鮮が相当数のミサイルを保有していることを鑑みれば、現在弾道ミサイル防衛(BMD)の任務に就くイージス艦が24時間365日配置する現状では「長期間にわたると無理が生じる」と説明。そのためイージス・アショアの導入については、非常に意義のあることだと述べた。さらに、イージス・アショア配備だけにとどまらないとして、様々な検討を進める必要性があると話した。・・・・・・・・・・・・