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2020.04.01

ウイングトラベル

中小企業の事業継続へ給付金制度の創設要望

日商・東商、雇用調整助成金の全額支給を

 日本商工会議所・東京商工会議所は3月30日、「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済対策に関する緊急要望」をまとめた。要望書では、「倒産・廃業防止のための前例にとらわれない緊急対策」が必要として、資金繰りでは、中小・小規模事業者の事業継続に資する大胆な給付金制度の創設、雇用維持では、雇用調整助成金の支払要件全国適用、助成率の全額適用を求めた。
 「感染拡大防止の徹底と地域経済社会への影響の最小化に向けて」と副題が付けられたその要望書では、政府の自粛要請を機に「地域の経済社会活動は一段と制約され、自粛の連鎖により、幅広い業種の中小・小規模事業者の経営は危機的状況にある」とした。既に「倒産・廃業も増加し、需要が一瞬で消滅したことによる地域経済への影響は、時の経過とともに深刻化している」と、中小企業が危機的状況にあることを指摘した。
 現在、政府は2度にわたる緊急対策を実施しているものの、経営悪化で中小・小規模事業者から事業存続に向けた相談が急増しており、「倒産・廃業防止のため前例にとらわれない緊急対策の実施」を訴えた。
 具体的には、資金繰り関連では「大胆な給付金制度の創設」を要望した。安倍首相は3月28日の会見で、「無利子無担保で元本返済が最大5年間据え置きの融資を行っているが、やはりまた借りても大変だ、というお話も伺っている」として、融資はあくまでも貸付であり返済義務はあることから、「そういう方々に対する給付金について考えていきたい」として、中小・小規模事業者等に対する現金給付を検討するに至った背景を説明した。

 

日商・東商の新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済対策に関する緊急要望全文PDF