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中東の情報収集3月、航空隊の確認船舶2400隻
「たかなみ」は2700隻確認、安全航行に寄与
統合幕僚監部はこのほど、海外派遣部隊の3月実績を発表した。中東地域で実施する情報収集活動では、P-3Cによる航空隊が確認した船舶数が約2400隻になり、水上部隊が確認したのは約2700隻になった。そのため、航空隊は累計で約4900隻の船舶を確認したことになり、2月から活動を開始した水上部隊は累計で約3200隻の船舶を確認したことになった。
航空隊が主に活動した海域は、アデン湾公海およびアラビア湾北部西側の公海。アデン湾で海賊対処に当たる航空隊と同一のため、海賊対処に支障のでない範囲で情報収集任務に当たっている。一方の水上部隊として活動する「たかなみ」は、主にオマーン湾公海、アラビア海北部公海で活動した。同護衛艦は3月期間中、対処を行う事態には至らなかったものの、3月1日には商船から不審な小型船に接近されるといった情報を得た。その後、同小型船には危険性がないことが分かったという。
海賊対処、航空隊3月は飛行150時間に
海賊対処の活動状況は、航空隊が3月に行った飛行は20回、約150時間に及んだ。同活動で確認した商船は約2100隻になり、艦艇や民間商船への情報提供回数は約80回になるとした。一方、水上部隊(はるさめ)としては日本籍船1隻に対して護衛を行った。ゾーンディフェンスは25日間実施したとして、確認した商船は約30隻だった。
※写真1=中東地域の情報収集任務で、水上部隊の「たかなみ」は3月に2700隻の船舶を確認した(提供:統合幕僚監部)
※写真2=情報収集で船舶を確認するP-3C航空隊の搭乗員(提供:統合幕僚監部)
※写真3=海賊対処で護衛任務を行う水上部隊の「はるさめ」(提供:統合幕僚監部)